私のセカンドストーリー

このブログは60歳を過ぎた個人事業主の日々をお伝えします!

羨ましい

事務所にしているアパートへ来ると、隣の部屋の前にベッドや家具類が出されていたので「おや、引っ越しかな・・・確かこの春卒業と聞いた記憶が・・・」と思いながら自分の部屋へ。


いつものように室内の掃除をしていると隣の部屋から明らかに家具を動かす様な物音が聞こえてきます。


「やっぱりそうか、ひと言お祝いくらい言いたいなぁ」と、外の様子を気にかけていたら玄関の方から大きな物音が聞こえたので外を覗くと彼女が荷物を出していました。


「卒業だよね、おめでとう!」


「ありがとうございます、いろいろお世話になりました。就職の為に東京へ引っ越しします」


「ほぉ~、就職で東京へ、それはまたおめでとう」


「改めてご挨拶に伺います、今月28日に東京へ向かいますので」


「いつでもいいよ、引っ越し作業に専念してね」


と、そんな会話。


彼女は〇〇大学文学部の大学院生、秋田か青森の出身だと聞いた記憶があります。お世話したつもりは微塵もありませんが、彼女が帰省している時にポストから溢れ出ていた新聞を預かってあげたのが一度だけ。後日「お礼に」と私のところへ手土産を持ってきてくれたので、その時に学校の話など聞いた程度です。


隣人として過ごしたのは2年。図面作成などで帰りが遅くなった時、玄関を出ると隣の部屋の照明が点いていて「なんだ居たのか、コトリとも音がしなかったけど」という様な事が幾度も。


話し声どころかテレビや音楽の音、物音ひとつしないほど静かに暮らして・・・いや、勉強に専念していたようです。


彼女がどのような会社に就職して、どのような暮らしが始まるのか私には知る由もありませんが、何もかも「これから始まる」という事が「とても羨ましいなぁ~」、と。


思い起こせば大学を卒業して今日までの38年はあっという間でした。50代までは考えたこともなかった「あと何年」・・・60歳になり、いつも脳裏に浮かびます。

ではまたあした!